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クロマチックスケールを用いた基礎練習
クロマチックスケール で運指の基礎練習をすると、
指のバタつきを押さえられてスムーズな運指が身につきます。
演奏前の準備運動にも効果的です。
この記事ではクロマチックスケールの運指基礎練習の頻出パターンを図解しています。
コード演奏に慣れてきたら、
単音のピッキングの上達のためにもぜひ取り入れてみてください。
クロマチックとは?
「クロマチック」とは「半音階」のという意味です。
指板の1フレット分がこの「半音階」分に相当します。
名前は横文字でかっこよさげですが、
非常に地味な練習となっております。
大変地味ではありますが、
スムーズな指の運び・フィンガリングが身に付くと、
より演奏がスムーズにこなせるようにます。
指弾きの場合はピッキング側のタイミングの練習にもなるため、
アルペジオが主体になるソロギター演奏の場合にも効果的です。
曲の練習や長時間の練習の際の「準備運動」としてもぜひ取り入れてみてください。
クロマチック運指 事前準備
クロマチック運動自体はさほど難しいものはありませんが、
下記を事前にご確認いただけると効率が良くなります。
指板上のポジション
クロマチック運動を行っていく際の指板のポジションは、
4か5フレットあたりで構えてみましょう。
1フレットなどのローポジションから練習を行うと非常に押さえにくいので、
練習自体がツラくなってしまいます。
反対にハイポジションで押さえることもやめておきましょう。
指板の幅が狭くなって押さえにくくなってしまうためです。
5フレットあたりだと弦を押さえる力も、指板の幅も適切な状態で練習していけます。
メトロノームを取り入れる
クロマチック運動を行っていく際には、
可能であればメトロノームをぜひ取り入れてください。
上達が格段に早くなります。
テンポは80くらいのゆっくりした速度がちょうどよいです。
逆にあまりにゆっくりですと、
逆に指を押さえたままキープすることが辛くなりすぎたりもしますのでご注意ください。
タイマーを取り入れる
基礎練習とはいえ、やみくもにだらだらと続けても辛いので、
スマホ内蔵のタイマーや、キッチンのタイマーなどを使って時間を細かく区切って練習していくと効果的です。
メトロノームにタイマーが内蔵されている場合はぜひ一緒に使ってみましょう。
クロマチック運動 基本構成と注意点
5フレットで始める場合は、
5フレットから8フレットを使って練習していきます。
それぞれ
6フレット=中指
7フレット=薬指
8フレット=小指
を対応させて練習していきます。
6弦から1弦まで同じフレーズを同じタイミングで練習していきます。
1弦まで行くと、反対に1弦から6弦まで同じフレーズを同じタイミングで練習していきます。
また押さえた指は基本的に次の弦に移動するまで押さえたまま練習をしていくようにご注意ください。
たとえば下記のパターン1の場合は、
5フレットを押さえて6フレットを押さえる場合は、
人差し指を離さずそのまま押さえた状態を維持しつつ、中指で6フレットを押さえるようにしてください。
以降7フレットを薬指で押さえる際も同様です。
8フレットを小指で押さえて音を出す場合は、
その前の5から7フレットの人差し指から薬指も指板上に乗っかている状態を維持できるよう注意してください。
このような指の運びのクセを身に着けることで、指が指板でバタバタせずスムーズに動く様になります。
くわえて、弦の押さえやすさも改善されます。
クロマチック運指 パターンその1
クロマチック運動の頻出パターンその1です。
5フレットの人差し指から8フレットの小指まで、
一定のリズムで一つずつ音を出していきます。
パターンのなかで一番素直な指の運びとなっています。
上記の通り、音を出し終わった指もそのまま押さえてキープできるようご注意ください。
6弦から5弦、5弦から4弦へと、
4つのフレット分を1弦ずつ鳴らして練習していきます。
1弦まで終わりますと、
次は1弦から2弦、2弦から3弦へと同じように半音階ずつ練習していきます。
これをメトロノームに合わせて一定のリズムで反復し続けていきます。
スマホのタイマーやキッチンタイマーなどを使って時間を区切ってしまうと効率的です。
指弾きの場合
パターンに慣れてかつ指弾きの場合は、
親指→人差し指→中指→薬指とピッキングする指を変えていくことで右手の練習にもなります。
ゆっくり慣らして挑戦してみましょう。
クロマチック運指 パターンその2
クロマチック運動の頻出パターンその2です。
5フレット(人差し指)からフレット一つ分飛ばして7フレット(薬指)へ、
フレット一つ分戻って6フレット(中指)へ、
最後に8フレット(小指)を押さえて鳴らしていきます。
このパターンの場合も同様に、
鳴らし終わったあとのフレットもそのまま押さえてキープを続けましょう。
7フレット(薬指)から6フレット(中指)への移動の際は、
指をタイミングよく離せるようにご注意ください。
クロマチック運指 パターンその3
クロマチック運動の頻出パターンその3です。
スタート時点で5フレット(人差し指)から8フレット(小指)まで押さえた状態からはじめます。
鳴らし終えるごとに指を1本ずつ指板から離して音を出していきます。
ピッキングと指を離すタイミングがずれてしまいやすいので、ご注意ください。
また6弦→5弦など、弦と弦の上下の移動の際にすべての指を移動させて、
押さえている状態にしてからスタートとなりますのでタイミングにご注意ください。
クロマチック運指 パターンその4
クロマチック運動の頻出パターンその4です。
2つの弦をまたいで音を鳴らしていきます。
複数の弦をまたいでの練習になるため、
ソロギターの際の主体となる「アルペジオ」にも効果的なトレーニングです。
指弾きの場合は1.親指→2.人差し指→3.親指→4.人差し指と弾いていくことで、
右手の練習に効きます。
1.人差し指→2.中指→3.人差し指→4.中指と弾いていくと、
親指以外の指の練習にもなります。
パターンその4往路
6弦の5フレット(人差し指)からはじまり、
5弦の6フレット(中指)へ、
6弦の7フレット(薬指)へ、
5弦の8フレットを最後に鳴らします。
続いて
5弦5フレット(人差し指)からはじめて、
4弦6フレット(中指)へ、
5弦7フレット(薬指)へ、
4弦8フレット(小指)へとすすめていきます。
小指が1弦までたどり着いたら片道分完了です。
人差し指と薬指が常に同じ弦上を、
中指と小指が常に同じ弦上を押さえていきます。
このように半音ずつ「あべこべ」にトレーニングしていくことで弦と弦の移動の指の運びに効いてきます。
またこのパターンの際は、往路復路ともに片道5回分で終わります。
往路の指弾きの場合は、
1.親指→2.人差し指→3.親指→4.人差し指と弾いていくことで練習になります。
他には、
1.人差し指→2.中指→3.人差し指→4.中指と弾いていくことで、
親指以外の指の練習にもなります。
パターンその4復路
1弦までいきましたら、
1弦から6弦へ向けてまた鳴らしていきます。
その際にを今度は人差し指と薬指で1弦上を、
中指と小指で2弦上を鳴らしていきましょう。
1弦5フレット(人差し指)からはじまり、
2弦6フレット(中指)へ、
1弦7フレット(薬指)へ、
2弦8フレット(小指)へと続けていきます。
往路と同様に1弦分移動し、
2弦5フレット(人差し指)から再開し、
3弦6フレット(中指)へ、
2弦7フレット(薬指)へ、
3弦8フレット(小指)へと続けていきます。
小指が6弦までたどり着いたら1周完了です。
往路の指弾きの場合は反対に、
1.人差し指→2.親指→3.人差し指→4.親指と弾いていくことで練習になります。
他には、
1.中指→2.人差し指→3.中指→4.人差し指と弾いていくことで、
親指以外の指の練習にもなります。
まとめ
どのパターンでも一定の速度を維持して5分や10分と継続して鳴らせるようになれば、
フィンガリングの上達目安となります。
地味ですが続けると確実に上達が早くなりますので、
無理ない範囲で取り入れていただけますと幸いです。
すべてのパターンに慣れてしまった後は、
自分でパターンを考えてみると弱点強化に効果的です。