カポタストの使い方と選び方の解説【アコギ演奏必須アイテム】

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カポタストとは?

ours20191213によるPixabayからの画像
カポタストとはネックを挟み込む形で装着する演奏補助アイテムです。
略して「カポ」と呼ばれています。
もともとはイタリア語で「指板の先端」という意味の"Capo tasto"に由来します。

特にアコギの場合は、
演奏曲のキー・調を変えて開放弦を伴うコードフォームを用いたほうがより演奏しやすく美しい響きになるため、
とても便利で大事なアイテムです。

カポタストを使うのは下手?

アコギの演奏ほど開放弦での演奏が少なく、
単音の演奏が多いエレキギターの場合だと使う機会が少ないかもしれません。

そのため間違った認識として、カポを使うことは自分は下手だと公言するようなものというイメージがあったりもするかもしれません。
(昔のわたしもそんな時期がありました泣)

実際はカポタストを使った移調には、
ギター本体の構成や理論的なものも関係してくる非常に音楽的な行為となります。

なによりアコギでの演奏の場合は弾き語りソロギターでも、
開放弦を使いこなすことで表現力がまるっきり変わってきます。

本記事でカポタストの基本的な使い方をはじめ、種類や選び方を解説していきます。
より詳しい使い方は「カポチューニング表」の記事で解説しています

具体的になにができるの?

carlovensonによるPixabayからの画像

バレーコードばかりの曲をオープンコードで演奏できる

♯や♭といったコードフォーム・バレーコードが多く出てくる曲を演奏する際に、
演奏しやすい開放弦の伴うコードフォームに変更して演奏することができます。

その後に続くコード進行がすべて開放弦や、
基本的なコードフォームで処理できるポジションのフレットに装着できると非常に楽に演奏できますし、開放弦で美しいのです。

例えばG#からはじまる曲ですと、
1フレットにカポをつけるとGのコードフォームを演奏することでG#の音が出せます。

G#→Cm7→D♭M7→G#というコード進行の場合1フレットにカポをつけるとそれぞれ半音ずつ下がって、

G(開放弦が使えますね)

Bm7

CM7(開放弦使えますね)

G(開放弦使えますね)

に変わり、
はるかに演奏しやすくなります。

カポを取り付けると起こる変化

通常のレギュラーチューニングで1フレットにカポを装着すると、
6弦E,5弦A,4弦D,3弦G,2弦B,1弦Eの開放弦がそれぞれ、

6弦 F
5弦 A#(B♭)
4弦 D#(E♭)
3弦 G#(A♭)
2弦 C
1弦 F

に変わります。
この状態で基本的なコードフォームを押さえて演奏すると、
バレーコードを演奏しやすいように補助された状態で演奏ができたり、
バレーコードが多用される曲を演奏する際に非常に役に立ちます。

カポをつけるとコードフォームが変化

カポを使うと開放弦で出る音程が上がります。
逆に狙ったコード音を出すためのコードフォームは下がっていくイメージです。

1フレットにカポをつけると?
開放弦がそれぞれ

6弦F
5弦A#(B♭)
4弦D#(E♭)
3弦G#(A♭)
2弦C
1弦F

に変わります。

Fからはじまる曲を演奏する際に、1フレットにカポをつけてEを弾くと、実際に出る音はFになります。
(1フレットは半音分。Fの半音下はEでしたね)

2フレットにカポをつけると?
開放弦がそれぞれ

6弦 F#(G♭)
5弦 B
4弦 E
3弦 A
2弦 C#(D♭)
1弦 F#(G♭)

に変わります。

Dからはじまる曲を演奏する場合、Cのコードフォームで狙いのDコードフォームの音が出せます。
他にはEのフォームでF#の音が出せます。
半音の2つ分=1音分下がったコードフォームで狙いのコードの音が出せるようになります。

4フレットにカポをつけると?
開放弦がそれぞれ

6弦 G#(A♭)
5弦 C#
4弦 F#(G♭)
3弦 B
2弦 D#(E♭)
1弦 G#(A♭)

に変わります。

原曲がG#の曲の場合、4フレットにカポタストを装着すると、Eのコードフォームを弾くとG#が演奏できるようになります。

バレーコードに頼らず、演奏していくことができますね。

カポをつける際の注意点

指板上の各フレットの近辺に装着しましょう。
指で弦を押さえる場合と同様に、フレット近辺の方が音がきれいに出音されます。

よりボディ側のフレットに装着すると、詰まったような窮屈そうな印象の音に変わります。
弦のテンションが下がり、少し弾きやすくもなるかもしれませんが、音の変化には注意しましょう。

カポタストの種類について

カポにはいくつか種類があります。

基本的な機能には変わりはありませんが、
モノによっては精度や値段が変わってきます。

ねじ式タイプ

Capo tasto
「ねじ式」と呼ばれる、ネックを挟み込む力の「調節機能」のついたタイプで、
世界中のプロギタープレイヤーの中で、使用人口が最も多いタイプです。

ネックを挟み込む際に圧着ができたり、
ワンタッチで固定できる便利なつくりになっていたり精度の高いものが多いタイプでもあります。

指板にあたる部分とネックに当たる部分がゴムになっていたり、
楽器を傷つけにくいように設計されていたりもします。

世界中のプロに一番多く使われているだけあって良い点がたくさんありますが、
後述するバネ式タイプのように使わないときにアコギのヘッドに挟んで固定しておくことはできません。
値段も高いものが多いです。

ねじ式タイプ すてきなところ
・ねじで固定する力を細かく調節できる。

・力加減が程よく、チューニングが安定。

・アコギを傷つけにくい。

ねじ式タイプ よくないところ
・使わないときにどこかに固定しておくのは難しい。
・値段が高い。

バネ式タイプ

capo.morris
バネ式はクリップや洗濯バサミのようなつくりになっているタイプのカポです。
こちらもプロとアマチュア問わず使用人口が多いタイプです。

価格は安めのものが多く、入手しやすいです。
安いですがチューニングも安定しています。

案外硬いので握力が結構いかもしれません。
しっかり挟めるので、使わないときにヘッドや譜面台のふちなどにはさんで固定しておけるのも便利です。

バネ式タイプ すてきなところ
・安価に手に入れることができる。
・使用しないときにアコギのヘッドや譜面台に固定しておける。
バネ式タイプ よくないところ
・握力が毎回それなりに必要。
・はさむ力が強く、チューニングがシャープにずれやすい。

バンド式タイプ


ゴムバンドを巻き付けて固定するタイプのカポです。
昔はこのタイプが主流でした。

とても安く手に入れることができ、
格安の初心者セットによくおまけで付いてきます。

バンド式タイプ すてきなところ
・とても安価に手に入れることができる。
・お値段の割にチューニングが安定している。
バンド式タイプ よくないところ
・巻きつけるときに結構力がいる。
・幅広で悪目立ちする。あまりかっこよく感じられないかも…。
・大きいので演奏時に邪魔に感じてしまう。

ローラー式タイプ


唯一の性能として、転調に対応できるタイプのカポです。
装着したフレットからコロコロと指板上を転がして移動させることができます。
スムーズに移動させるにはそれなりに練習が必要だったりします。

カポのなかではかなり値段が高いタイプです。
また装着の際に割と力が必要になります。
チューニングはねじ式ほどは安定しない様子です。

ローラー式タイプ すてきなところ
・転調に対応できる。
ローラー式タイプ よくないところ
・装着するときに結構力がいる。
・カポのなかではかなりいいお値段
・スムーズな転調にはしっかり練習が必要。

まとめ

アコギは特に開放弦を用いた演奏が美しいですし、何よりラクで楽しいので、
おひとつはお手元にどうぞ!
「カポチューニング表」の記事で、より詳しい使い方を解説しています

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