コードフォームには基本的な形を元に、
さまざまな派生したものがあります。
この記事では頻出の各コードの印象や使い方用途と指板図をご紹介します。
使い勝手の良いマイナーセブンスやおしゃれなメジャーセブンスなどをはじめ、
アドナインスやサスフォー、パワーコードもご紹介していきます。
お手元に一冊はコードフォームの指板図がわかる本があると、
気になったものを確認ついでに関連コードも理解が深まりますのでおすすめですよ。
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【トライアド(三和音)のコードのコードフォーム・指板図の紹介】
まずはさまざまなコードフォームの基本となる、
トライアド(三和音)のコードを確認していきましょう。
自転車の乗り方や泳ぎ方のように、
からだで指で覚えてしまうまで形をつくり続けるのがおすすめです。
その後余裕があれば構成音を確認しておきましょう。
メジャーコード(トライアド):明るく元気なコード
基本コードとしてもよく知られているコードフォームです。
明るく元気な響きの印象で、親しみやすいです。
初心者の方はまずここから覚えていきましょう。
オープンコードも多く、
FやBなどのバレーコードの基本形もここに含まれます。
オープンコードのメジャーコード(トライアド)のコードフォーム・指板図
一番最初の練習はこのコードフォームを覚えるところからはじめていきます。
バレーコードのメジャーコード(トライアド)のコードフォーム・指板図
初心者の方の最初の壁となるFコードなどのバレーコードフォームも、
今後さまざまなコードの土台となりますのでぜひおぼえていきましょう。
マイナーコード(トライアド):暗くシリアスなコード
マイナーコード(トライアド)の音は暗い印象で、
良く言えば哀愁がたっぷりです。
昔のフォークソングなどの楽曲のはじまりに使われることが多いです。
また、日本人に好まれやすいコード音だそうで、
アニソンにも多いイメージがあります。
曲のはじまりがこのコードからだと、
一気にシリアスな雰囲気が出せます。
オープンコードのマイナーコード(トライアド)のフォームDmEmAm
いずれのコードも、
基本となるオープンメジャーコードのフォームを少し変形させたものになっています。
マイナーコード(トライアド)のバレーコード共通フォーム
マイナーコード(トライアド)のバレーコードには、
共通したコードフォームとしてこちらがあります。
Fm系のコードフォームになります。
下記に紹介するFm,F#m(G♭m),Gm,G#m(A♭m),Am,A#m(B♭m)の、
5つすべてに共通のフォームとなります。
Bmのコードフォームになります。
下記で紹介するCm,C#m(D♭m),Dm,D#m(E♭m),Emの、
5つすべてに共通のフォームとなります。
マイナーコード(トライアド)デフォルトのバレーコードフォームには、
Cm、Fm、Gm、Bmがあります。
CmとBmはBのコードフォームを変化させたイメージで演奏できます。
FmとGmはFのコードフォームを変化させたイメージで演奏できます。
オープンコードフォームで紹介した、
Dm、Em、Amにもバレーコードのコードフォームがあります。
続いてmコード の#と♭のバレーコード、
F#(G♭)、G#(A♭)、C#(D♭)、D#(E♭)、A#(B♭)のご紹介です。
半音(1フレット)ずつ共通したコードフォームを動かしていくと、
ピアノでいうところの黒鍵部分の音を出せます。
【セブンス(四和音)のコードのコードフォーム・指板図の紹介】
セブンス(四和音)のコードは、
トライアド(三和音)のコードにルートに対して7度の音を加えて構成されています。
より複雑な雰囲気や印象を表現できるようになりますので、
少しずつ覚えていきましょう。
マイナーセブンスコード:陰りがあるけど爽やかなコード
マイナーセブンスは暗いけど爽やかな印象のコードです。
ポップスやロック、インスト系までと、
さまざまな楽曲のコード進行に頻出のコードです。
オープンコードのマイナーセブンスコードのフォーム・指板図
マイナーセブンスのオープンコードには、
コードフォームが3つあります。
Dm7とEm7、Am7です。
他はすべてバレーコードのコードフォームです。
マイナーセブンスのバレーコード共通フォーム
マイナーセブンスのバレーコードには、
共通したコードフォームとしてこちらがあります。
Fm7系のコードフォームになります。
下記に紹介するFm7,F#m7(G♭m7),Gm7,G#m7(A♭m7),Am7,A#m7(B♭m7)の、
5つすべてに共通のフォームとなります。
Bm7系のコードフォームになります。
下記で紹介するCm7,C#m7(D♭m7),Dm7,D#m7(E♭m7),Em7の、
5つすべてに共通のフォームとなります。
マイナーセブンスのデフォルトのバレーコードのフォームには、
Cm7、Fm7、Gm7、Bm7があります。
Cm7とBm7は、Bm型のコードフォームを変化させたイメージで演奏できます。
小指だけ離すと鳴ります。
Fm7とGm7は、Fm型のコードフォームを変化させたイメージで演奏できます。
こちらも小指だけ指板から離すと鳴ってくれます。
オープンコードのフォームで紹介した、
Dm7、Em7、Am7にもバレーコードのコードフォームがあります。
続いてF#m7(G♭m7)、G#m7(A♭m7)、
C#m7(D♭m7)、D#m7(E♭m7)、A#m7(B♭m7)のご紹介です。
マイナーセブンスコード ジャズやインストで使われるコードフォーム
マイナーセブンスにはジャズやフュージョンなどの、
インスト系の伴奏などでよく使われるコードフォームがあります。
バレーコードを用いないこれらは、独特の響きを発してくれます。
Fm7からはじまり、
半音ずつボディ側へずらしていくとF#m7、Gm7…と変化していきます。
セブンスコード:愛嬌のあるコード
セブンスは愛嬌のある、少し不思議な印象の和音です。
曲の中のコードとコードの間に組み込まれることが多かったり、
ブルースにもよく使われています。
オープンコードのセブンスコードのフォーム・指板図
開放弦の伴うコードフォームには、
C7、D7、E7、G7、A7、B7があります。
7コードのバレーコード共通フォーム
7コードのバレーコードには、
共通したコードフォームとしてこちらがあります。
F7,F#7(G♭7),G7,G#7(A♭7),A7などが当てはまります。
F7のみがデフォルトでのバレーコードのコードフォームです。
Fのコードフォームから小指だけを離すと鳴ります。
開放弦の伴うフォームで紹介した、
C7、D7、E7、G7、A7、B7にもバレーコードのコードフォームがあります。
C7、D7、E7、B7はB型のコードフォームを変化させたイメージで演奏できます。
中指だけ離すと鳴ります。
押さえにくい場合は中指でB型のフォームの際に、
小指で押さえる弦を押さえてみましょう。
G7、A7はF型のコードフォームを変化させたイメージで演奏できます。
小指だけ離すと鳴ります。
続いてF#7(G♭7)、G#7(A♭7)、C#7(D♭7)、D#7(E♭7)、A#7(B♭7)のご紹介です。
メジャーセブンスコード:おしゃれで爽やかなコード
メジャーセブンスコード(M7)は、おしゃれで爽やか、都会的な印象です。
Majr7とも表記します。
フュージョン系(インスト系)やジャズっぽい曲のコードにもよく使われており、
また国内においては山下達郎や松任谷由実の曲など、
洗練されたポップスに多い印象です。クリスマスソングなどにも多く使われていますね。
より身近なところだとスーパーマーケットなどでかかってる店内BGMや、
天気予報のBGMなどにも使われていることが多いです。
メジャーセブンスオープンコードフォーム指板図CM7、DM7、EM7、FM7、GM7、AM7
開放弦の伴うコードフォームには、
CM7、DM7、EM7、FM7、GM7、AM7、があります。
セブンスコードと同じく基本コードのほぼすべてが、
バレーコードフォームなしで音が出せます。
メジャーセブンスコードのバレーコード共通フォーム指板図
メジャーセブンスコードのバレーコードには、
共通したコードフォームとしてこちらがあります。
FとBの間をとったようなコードフォームをしています。
BM7のみがデフォルトでのバレーコードのコードフォームです。
開放弦の伴うフォームで紹介した、
CM7、DM7、EM7もバレーコードのコードフォームでも演奏できます。
C#M7(D♭M7)、D#M7(E♭M7)、A#M7(B♭M7)も、
このコードフォームで演奏ができます。
6弦はミュートしています。
メジャーセブンスコード 他の押さえ方のコードフォーム
フュージョン系(インスト系)やジャズっぽい曲によく出てくるコードフォームです。
6弦にルート音を持っているコードフォームです。
FM7、GM7、AM7があてはまり、
F#M7(G♭M7)、G#M7(A♭M7)もこのコードフォームで演奏ができます。
マイナーセブンスフラットファイブ(m7-5):怪しく悲しげなコード
マイナーセブンスフラットファイブ(m7-5)のコードは、
とても怪しげで不安定ですが響きが美しいコードです。
コード進行の途中で登場すると、
劇的な緊張感を生んでくれるコードです。
マイナーセブンスフラットファイブ(m7-5)のコードフォーム・指板図
マイナーセブンスフラットファイブ(m7-5)のコードフォームには、
6弦ルートのものと5弦ルートのものの2つがあります。
【その他のコードのフォームと指板図の紹介】
こちらではより複雑な響きや簡素な音を得られるコードをご紹介します。
アドナインス(add9)コード
アドナインス(add9)コードは、爽やかで澄んだ印象のコードです。
Jポップをはじめケルト音楽やオルタナティブロックなどなど、
様々楽曲のコード進行に頻出のコードでもあります。
メジャートライアドのオープンコードを変化させた形状のフォームが多く、
身につけることでより演奏の幅や深みを持たせることができます。
アドナインスコードのコードフォーム・指板図まとめ
オープンメジャートライアドのコードを変化させた形のものがとても多いです。
サスフォー(sus4)コード
サスフォー(sus4)コードは、少し不思議で幻想的な印象のコードです。
調性が不明瞭で独特な魅力があります。
Jポップをはじめケルト音楽やオルタナティブロックなどなど、
様々楽曲のコード進行に頻出のコードでもあります。
メジャートライアドのオープンコードを変化させた形状のフォームが多く、
身につけることでより演奏の幅や深みを持たせることができます。
サスフォーコードのコードフォーム・指板図まとめ
オープンメジャートライアドのコードを変化させた形のものがとても多いです。
サスツー(sus2)コード
サスツー(sus2)コードは、軽やかで澄んだ印象のコードです。
調性が不明瞭で独特な魅力があります。
こちらもJポップをはじめケルト音楽やオルタナティブロックなどなど、
様々楽曲のコード進行に頻出のコードでもあります。
メジャートライアドのオープンコードを変化させたものや、アドナインス(add9)と全く同じフォームのものもあり、覚えやすいことも特徴です。
身につけることでより演奏の幅や深みを持たせることができます。
サスツーコードのコードフォーム・指板図まとめ
オープンメジャートライアドのコードを変化させた形のものや、
アドナインス(add9)と全く同じか類似したフォームのものがとても多いです。
パワーコード(オミット3)
「パワーコード」は、コードのルート音と5度の音だけを演奏するコードフォームです。
通常のトライアド(三和音)コードから3度の音を抜いた形で構成されています。
そのため、別名「omit3(オミット3)」や「○5」とも呼ばれています。
(〇にはCなどルート音が入ります)
どんなジャンルでも使えて、様々なコードの「耳コピ」にも強い味方になってくれます。
パワーコード(omit3)のコードフォーム・指板図まとめ
パワーコードはルート音に対して5度の音を加えることで成り立っています。
コードフォームとしては、
「6弦ルート」のものと「5弦ルート」のものがあり、
基本は二本の指で押さえて演奏します。
加えてルート音のオクターブ上の音を加えて、
三本の指で押さえることでより力強くパワフルな音にすることもできます。
おわりに
ギターコードは泳ぎ方や自転車の乗り方のように、
一度おぼえてしまうと長くつかっていくことができます。
また、他の派生コードも覚えやすくなるため、
ひとつずつ確実に覚えて引き出しを増やしていきましょう。